tmoa-201806-本橋成一-展覧会
チェチェルスク、ベラルーシ共和国 1992年
 
 

本橋成一(1940-)は1960年代から市井の人々の姿を写真と映画という二つの方法で記録してきたドキュメンタリー作家です。
 
デビュー作「炭鉱〈ヤマ〉」で第5回太陽賞、映画「アレクセイと泉」で第12回サンクトペテルブルク国際映画祭グランプリを受賞するなど国内外で高い評価を受けています。
 
本橋は炭鉱、大衆芸能、サーカス、屠場、駅など人々の生が息づく場をフィールドとし、社会の基底にある人間の営みの豊かさを写し出してきました。
 
また、チェルノブイリ原発事故の後も、かの地で暮らす人々の日々を主題としてこれまで3冊の写真集と2本の映画を制作しています。
 
被曝した故郷をテーマとした本橋の写真は、3.11を経たわれわれによりいっそう切実なメッセージを投げかけてきます。
 
本展では、本橋の原点となる炭鉱住宅で暮らす人々の生活を撮影した「炭鉱〈ヤマ〉」シリーズの他、未発表の初期作品から代表作を含めた250点以上を展示し、半世紀にもおよぶ写真家としての軌跡を紹介します。
 
会期中にはトークイベントや監督作品の映画上映会も開催いたします。