1702(元禄15)年12月、旧赤穂藩家老・大石内蔵助ら47人の浪士が、高家・吉良上野介邸に討ち入り、前年に刃傷事件のすえ切腹した旧藩主・浅野内匠頭の仇を討った「赤穂浪士討ち入り事件」。
この事件は、後に「仮名手本忠臣蔵」として浄瑠璃や歌舞伎に仕立てられ、民衆を熱狂させました。
歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」は、実際に起こった事件をもとにしながら、登場人物や時代設定を室町時代に置き換え(当時、同時代に起こった事件をそのまま劇化することは許されませんでした)、主君への「忠義」に加えて、「恋」、「金」といった普遍的なテーマを織り込み、現在でも人気が高い演目です。
また、映画やテレビドラマの世界では、主に史実にそった「忠臣蔵」がさまざまな切り口から多数制作されています。
まさに「忠臣蔵」は日本人の心をとらえてやまない物語のひとつと言えるでしょう。
今展では「忠臣蔵」と、その人気を育んだ「歌舞伎」を題材とした浮世絵を特集します。
エドガー・ドガ《マネとマネ夫人像》、ピエール=オーギュスト・ルノワール《麦わら帽子を被った女》など、当館の名品と併せてお楽しみください。
◆ 関連イベント
○ 美術ボランティアによるコレクション展示作品の解説
期間中、木曜日を除く毎日14時から(1時間程度)