このたび、九州国立博物館は特別展「古代日本と百済の交流 – 大宰府・飛鳥そして公州・扶餘 – 」を開催いたします。
百済は、古代の朝鮮半島南西部の地に存在した国で、中国南朝の影響を示す洗練された文化が花開き、特に4世紀以降は日本との交流も深まっていきました。
ここ太宰府の地に、百済から渡来した技術によって水城や大野城が築造されてから1350年の節目を迎えるこの時期に開催される本展は、まさにその節目を記念する大きな意義を持つと言えます。
本展では、奈良・石上神宮(いそのかみじんぐう)伝来の国宝七支刀(しちしとう)をはじめ、古墳時代から飛鳥時代にかけての百済と古代日本との深いつながりを示す文物の数々をご紹介し、長きにわたる交流の歴史をたどります。
韓国考古学史上最大の発見とされる公州・武寧王陵(ぶねいおうりょう)出土墓誌をはじめとする副葬品、日本の仏教文化のルーツともいえる扶餘・王興寺址(おうこうじあと)出土の舎利容器など、百済仏教文化の栄華を物語る韓国の国宝、宝物の数々が一堂に公開されるのは日本では初めてのことです。
激動の東アジアにおける両国の絆(きずな)や、百済より伝えられた文化や技術が日本へ与えた影響の大きさを知ることで、壮大な古代のロマンと日韓交流の深い縁を再確認する機会となれば幸いです。
また、同時開催の特別展「日本発掘 – 発掘された日本列島2014 – 」もあわせてお楽しみください。
☆ 門外不出の国宝「七支刀」が九州初上陸
国宝七支刀(しちしとう)は奈良・石上神宮(いそのかみじんぐう)のご神体に匹敵する貴重な門外不出の宝であり、石上神宮でもほとんど公開されません。
このたび、特別のはからいをいただいて、期間限定で本展での公開のはこびとなりました。
日本史上最大の謎、七支刀の実物と出会える最後のチャンスかもしれません。
ぜひ、会場でご覧ください。
【展示期間】1月15日? 2月15日
上記以外の期間は、七支刀(模造)を展示します
☆ 「武寧王」陵出土の墓誌等、韓国国宝が日本へ
高句麗の南下で縮小した百済の国勢を回復させたことで、韓国史上名君の誉れ高い武寧王は、九州・唐津にある加唐島(かからじま)で生まれ、斯麻王(しまおう)【嶋君(せまきし)】と呼ばれています。
今回、韓国考古学最大の発見とされる武寧王陵から発見された韓国国宝の墓誌が、武寧王生誕の地である九州に初お目見えします。
九州に縁深い武寧王の墓誌に会いに、ぜひ会場へお越しください。
☆ 国外初出品の宝物、扶餘・王興寺址出土の舎利容器
日本に仏教を伝えた仏教先進国百済。
亡き王子のために建立された扶餘(ふよ)・王興寺(おうこうじ)出土の金銀銅製の舎利容器が日本で初公開されます。
また、奈良・法隆寺に伝来した金銅仏のうち、百済との関わりの深い仏像2?(く)を特別に公開いたします。
奈良と百済とをつなぐ深き絆に古代のロマンが感じられることでしょう。
○主 催:九州国立博物館・福岡県、西日本新聞社、TVQ九州放送
○特別協力:国立公州博物館、国立扶餘文化財研究所、太宰府天満宮
○共 催:公益財団法人九州国立博物館振興財団
○後 援:文化庁、駐福岡大韓民国総領事館、筑紫野市、春日市、大野城市、太宰府市、宇美町、基山町、水城・大野城・基肄城1350年事業実行委員会、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県、九州・沖縄各県教育委員会、福岡市、福岡市教育委員会、北九州市、北九州市教育委員会、太宰府市教育委員会、西日本リビング新聞社、FMFUKUOKA、cross fm、LOVE FM、西日本鉄道、九州旅客鉄道、一般社団法人日本自動車連盟福岡支部、NEXCO西日本九州支社、一般社団法人福岡県タクシー協会、一般社団法人福岡市タクシー協会、福岡商工会議所、太宰府市商工会、太宰府観光協会、一般社団法人日本旅行業協会、韓国観光公社、西日本文化サークル連合、西日本新聞TNC文化サークル