人々は古くから紙を切り貼りし、窓辺や壁を飾り、生活空間を満たしてきました。
紙を使ったこうした文化はそれぞれの国や自然、歴史の中で熟成され、個性豊かな独自の切り絵文化として成長しました。
「切り絵」には「切り紙」「影絵」など多彩なジャンルがあり、未だにその定義・技法が確立されていません。
しかし、定義されていないということは、無限の可能性もあるということです。
今では「切り絵」という概念を超えた独創的で魅力あふれる作品が数多く誕生しています。
本展では、切り絵専門の美術館である「富士川・切り絵の森美術館」(山梨県身延町)の全面的な協力のもと、日本を代表する切り絵作家11名の作品110点を紹介します。
作家それぞれが独自の感性と手法を駆使し、その作品は観る人を一瞬にして異空間に導きます。
“究極のカミワザ”を心行くまでお楽しみください。