現代アジアに生きる民俗芸術や大衆芸術を取り上げる「生活とアート」シリーズの5回目として、中国・黄土高原の切り紙を紹介します。
切り紙は中国では剪紙(ジェンジィ)と呼ばれ、春節や婚礼の飾りなど、暮らしのさまざまな場面を彩ってきました。
なかでも、窰洞(ヤオトン/横穴式の土の家)の障子窓に貼られ、ステンドグラスのように美しい光を室内に投げこむ「窓花」は、厳しい自然のなかにあって、ひときわ印象深い切り紙です。
そして、こうした豊かな紙の造形を手から手へ、絶えることなく伝えてきたのは、農村で暮らす女性たちでした。
本展では、切り紙や紙の造形だけでなく、それらが生み出された黄土高原の暮らしや生活空間にも焦点を当てることで、より深く人々の暮らしに分け入り、その造形の魅力に迫ります。
また、会期中には上映会やトーク、切り紙のワークショップなどもおこないます。
この機会にぜひ、窓花の奥深い世界に足を踏み入れてください。
◇ 関連イベント
◆ ギャラリー・トーク「窓花のある暮らし」
10/18(金)10:00~11:00 10/19(土)12:30~13:30
[7階 アジアギャラリーB]※本展チケットが必要です
本展企画者の丹羽朋子と下中菜穂が、窓花の魅力や展覧会の裏側について話します。
◆ 映画上映&解説「ヤオトン造りの小さな取決め」
11/23(土・祝)13:00~15:00
[8階 あじびホール]※鑑賞無料
ヤオトン造りの過程を撮影し、2012年のジャン・ルーシュ国際映画祭で無形文化遺産賞を受賞したエロディー・ブロッソー監督作品(原題 Yaodong: A Little Treatise on Construction)を上映。上映前に馮山雲による解説付き。※DVD/90分/中国語/日本語字幕
◆ 窓花ワークショップ
11/24(日)13:00~15:00
[8階 交流スタジオ]※参加無料、要申し込み、定員30人
切り紙の先生・馮山雲と一緒に、窓花を作ってみませんか。参加希望の方は、氏名/電話をご記入のうえ「窓花ワークショップ係」までお申し込みください。