山にも田にも、生き物や道具にさえ、神が宿ると信じ畏れ敬ってきた日本。
あらゆるものが共に生きていける社会だった。
土田ヒロミ氏の写真からは、かつて大らかだった私たちが見える。
昭和を懐かしむ人がいる。
それは不寛容になってしまった自分たちへの戒めなのか。
わずか40年ほど前の、強く美しい日本が蘇る。
土田ヒロミ氏の初めての写真集「俗神」より、福岡では37年ぶりとなる個展。
かつてのハレの日の姿とオリジナル銀塩写真の美しさを感じていただきたい。