アートディレクターをしている峰松宏徳です。

プラスフクオカ でご紹介しているZINEは峰松が制作しています。

紹介も兼ねてどういう人間が運営に携わっているかの紹介をして行ければと思っています。

僕は2004年に多摩美術大学油画専攻を卒業したのち、1年間イギリスでデザインを勉強してから、2006年から2017年までドイツ・ベルリンを拠点に活動していました。

ベルリンの壁が崩壊してから17年。ラブパレードの終焉や、ドイツワールドカップ、大規模な都市再開発、テンペルホーフ空港閉鎖から(ベルリン空輸と聞けばピンと来る方も多いかと思います)跡地でのベルリンフェスティバルなど、振り返ればベルリンの過度期の一番良い時代に居られたと思っています。

当時は生きて行くのに必死でしたが、良い思い出の方が多い様に思います。ベルリンで過ごした時間(11年もある)の記事は別に書いてまとめて行こうと思っています。

日本に帰国してから福岡に住み始め、3年間は美術館、歴史資料館、遊園地などの勤務を経てアルタスギャラリーの立ち上げから携わっています。

埼玉県出身の僕が福岡に住み始めた理由が10年以上空き家になっていた祖父母の家があったからという単純なものでした。

知り合いや友達、土地勘も無い環境で0から家を直しながら、どう今までの経験を日本で活かして行こうかと模索して行く中で、こうして新しいギャラリーの立ち上げに携わってこれた事は本当に幸運だったと思います。

2020年6月現在も福岡のアート界隈も例外なく世界が直面している新型コロナウイルス感染症の甚大な影響を受けています。

Artas Galleryでも3月初旬から6月末にかけて組んでいた企画展やイベント、ワークショップの延期や中止を余儀なくされましたが、今後の企画展の予定も新たに組み直しを行っています。

新型コロナウイルスと向き合う展覧会方法の模索しながら、これからの展覧会や企画について書いて行ければと思っています。

僕とZINEと趣味

最近はコロナウイルスの影響で出来ていませんが、福岡に引っ越して来たばかりの頃は目的地を決めずに本を持って電車に乗り、気になった場所で降りて、本屋があれば新しい本を買って読んで帰るという小旅行をしたりしていました。

今思えば良い時間の過ごし方をしていました。

本やマンガや映画の話しをするとガチ勢の話にがっつり置いてけぼりになったり、好きなジャンルによってケンカになってしまったりするので、あまり自分からは切り出したりはしませんが自分の好きな本やマンガや映画は沢山あります。

ZINEを作り始めたのも自分が好きな世界を本という形で表現してみたいという所からスタートしている様に思います。

僕が冊子の様なものを作り始めたのは、僕が大学生の頃に入っていた絵本創作研究会(通称えほけん)というサークルの先輩に製本方法を教えてもらってからです。

絵本創作研究会へ入ろうと思ったきっかけは、新入生歓迎会、という名前だったかは忘れましたが、入学してすぐの頃に簡単な健康診断やガイダンスなどを受ける日があり、その時に体育館で各サークルの紹介が行われていたのを、おぎのという予備校からずっと一緒にいる友達(高校は違うけど昼間に予備校に行ったらおぎのがいつもいて仲良くなった、大学も同じ所に一緒に受かったからうれしかった)と見にいった時に絵本創作研究会のサークル紹介をみた事でした。

元々あまりサークルに入るのに乗り気では無かったおぎのは、ド派手なサークル紹介を見て興奮する僕を横目に退屈そうに各サークルの紹介をみていました。

そしてその時は来ます。

ステージ袖から物静かそうな2人組が静かに歩いて出て来て、淡々とサークルの説明をし終えてから物静かにステージ袖に捌けて行く様をみて、僕はえほけんへの入部を決めました。

おぎのは結局あまり学校にも来ないで1人で好きな作品を描いたり、変なマンガを描いたり、変なアニメを作るようになっていったので、この時は結構我慢して僕に付き合ってくれていたんだろうなと思いますが、この時はそんな事に気づかずにおぎのも一緒に入るものだと思っていました。

えほけんは文化系のサークルと言った感じで、美大特有の奇抜な感じも、大学生みたいなはしゃいだ感じも無く淡々としたサークルで、大人びた雰囲気があり先輩たちもおしゃれでかっこよかったので僕もそんな感じの大学生になりたいと思ったのを覚えています。(僕は浦和レッズのジャージとか着ていた。)

サークルと言っても、えほけんで最初に製本方法を教えてもらい、後は好きな感じで各自応用した製本方法で好きな作品を作って行くスタイルでした。

サークルの雰囲気は淡々とはしていましたが、根はまじめなでアツいハートの持ち主たちで構成されていたサークルだったので、校内や校外での展示活動や図書館などでの読み聞かせ会など、色々な活動が活発に行われていたのもあり、素晴らしい絵本作家さんを数多く排出しています。

こんな感じで自作製本を沢山して行って、友達にあげたり売ったりしていましたが、最近は印刷会社さんの素晴らしい製本サービスなども数多くあり、自分ではあまり作ったりはしなくなりましたが、昨年行われた佐賀ブックマルシェのワークショップをした時は自分で作った冊子を子供にみせて偉そうにしたりしました。

その後にワークショップでの内容や子供の作品をまとめて冊子にしてから参加者全員送ったのが物凄い楽しかったです。

僕も楽しんで出来た事だったのが良かったのか、ワークショップに参加してくれた子供から手紙が届いた時はうれしかったです。

そんな感じでZINEで冊子制作もしていっています。

Artas Online Place Project

コロナの話がでたので、人と接触しないプロジェクトを始めました。

Artas Pmline Place Projectとは、主にZOOMを使用した配信です。

アートについて気軽に語れる場所を作ろうという所からスタートして、峰松のデジタルイラストレーションの制作過程を公開したり、地域とアートの関わり合い方のお話などをしています。

7月5日に行われた第4回ではサッカーと地域とアートと音楽の話しで盛り上がりました。
(公開配信にしてしまうと、ちょっとこの曲聞いてよ〜!や、このサッカーの試合のこの場面の時どこでみてた〜?みたいな話しができなくなってしまうのでZOOMを使用しています。)

次回日程はまだ未定ですが、参加されたいという方の都合の良い日程に合わせられますのでご一報下されば調整します!