みぞえ画廊 福岡店 | 豊福知徳 展
2年前の2019年5月18日、豊福知徳先生は永眠された。早朝連絡を受けご自宅に向かうと、自身の作品たちや好んで集めた骨董品たちに囲まれ静かな顔で眠っていらした。享年94歳だった。
私が出会ってからの先生は言葉少なく、しかし沈黙の中に語り得ぬものを感じていた。特攻隊員として死を目前にしながらの終戦、その後40年に及ぶイタリア・ミラノでの生活。誰よりも日本人であろうとした彫刻家が、一彫一彫ノミに込めた思い。その作品たちは、生みの親と同じく、凛とした佇まいで静かに私たちに語り掛けてくる。
三回忌を迎える今、アトリエに遺された木彫作品を中心に、ブロンズ、素描を一同に展示し、あらためて世界に名を馳せた彫刻家の偉業を讃えたい。
皆様のご来廊をお待ち申し上げます。
みぞえ画廊 阿部和宣
〈イベント〉ドキュメンタリー映画「TOYOFUKU」上映会
5月15日(土)受付 13:30~ 上映時間 14:00~(約30分)
参加無料
◇上映後はギャラリートークを予定しています。
※定員15名。事前にお電話・メールにてご予約ください。
豊福知徳 略歴
1925年 福岡県久留米市に生まれる。
1959年 第2回高村光太郎賞を受賞。
1960年 第30回ヴェネツィア・ビエンナーレに出品。ミラノに移住。
1964年 カーネギー国際美術展(米、ピッツバーグ)でウィリアム・フリュー記念賞を受賞。
1970年 「日本万国博美術展」(万国博美術館 大阪府吹田市)に出品。
1978年 「豊福知徳展」(北九州市立美術館)開催(第11回日本芸術大賞)。
1983年 久留米市中央公園に≪石声庭≫完成(第9回吉田五十八賞)。
1990年 第31回毎日芸術賞を受賞。
1993年 紫綬褒章を受賞。
1994年 「豊福知徳展~具象と抽象のはざまで~」(三鷹市美術ギャラリー)開催。
1996年 博多港中央埠頭に引き揚げ記念碑≪那の津往還≫設置(第8回本郷新賞)。
2005年 第13回福岡県文化賞を受賞。
2019年5月18日 没。
主な作品所蔵先
ローマ国立近代美術館(イタリア)、ペギー・グッゲンハイム美術館(イタリア ヴェネチア)
カーネギーホール(アメリカ ニューヨーク)
東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、国立国際美術館(大阪府)、三鷹市美術ギャラリー、美ヶ原高原美術館(長野県)、福岡県立美術館、福岡市立美術館、北九州市立美術館、久留米市美術館、他
イベント名:豊福知徳 展
開催場所:みぞえ画廊 福岡店
開催地住所:福岡市中央区地行浜1-2-5(地図はこちら)
開催日:2021-05-15(土) ~ 2021-05-30(日)
お問い合わせ:092-738-5655(プラスフクオカを見たとお伝えください)
利用時間:10:00-18:00
お休み:会期中無休
料金:無料
公式WEB:https://mizoe-gallery.com/
※最新情報は公式サイトをごらんください。