風治八幡宮川渡り神幸祭1

 
 

福岡県の五大祭りの1つに数えられる風治八幡宮の「川渡り神幸祭」。
永禄年間(1558年~1569年)、伊田村に疫病が流行した際,村の氏神である同社にその終息を祈願し、
成就のお礼として奉納されたことに始まるもので、以来今日まで450年以上も続く歴史と伝統を誇る祭礼です。

 

当日は各町内から出た11台の山笠が午後1時ごろ風治八幡宮前に集まり、神幸祭典執行の後、神輿(みこし)の出発に先立ち、「お立ちの獅子舞」が奉納されます。
雌雄の獅子のまわりを美しく着飾った子どもたちが楽に併せて舞う中、大神輿を先頭にいよいよ出発です。

 

田川伊田駅前広場で練りまわったのち、午後3時30分ごろ香春岳を望む彦山川畔に結集。
神輿2台を先頭に、大バレンを立て、ひ色の旗差物も鮮やかな幟(のぼり)山笠や、鉦太鼓(かねたいこ)をとどろかす山笠11台が川を渡ります。

 
 

風治八幡宮川渡り神幸祭2

 
 

いなせな采配(さいはい)振りが台上から号笛などふきならす中、若衆たちが山笠を揺すりに揺すって気勢をあげ、互いに水しぶきを掛け合うシーンは川渡り神幸祭のクライマックスです。

 

こうして対岸の御旅所へ到着。
今度は「お着きの獅子舞」が奉納され、神輿、山笠ともに御旅所へ泊まります。

 

翌日は午後1時ごろから、御旅所広場でひとしきり練りまわったのち、午後2時ごろから、大神輿を先頭に再び彦山川へ入り、前日同様の壮烈な水合戦を行ったのち、宮に戻ります。
筑豊を代表するこの勇壮で、けんらん豪華な川渡り神幸祭が終われば、筑豊はもう初夏。
この祭りを合図とするかのように、農家の苗代づくりが始まります。