GalleryMORYTA-201311-釣谷幸輝 版画展

 
 
 

「ここではない何処か」に私は行ける事を常に願っています。

 

忘れ去られた風景に遠い記憶を重ねると、 私達は無意識の世界を垣間見ることができます。

 

現実と非現実の狭間にあって、ひとつの物語をなぞっていく作業は やがてひとつのカタチを生み出すでしょう。

 

釣谷 幸輝

 
 
 

釣谷幸輝さんは、金沢美術工芸大学大学院美術工芸研究科を修了。

 

それまで油彩画を描いていましたが、在学中から強く興味を持っていた版画を独学で始めました。

 

主にメゾチントという技法を好み、2007年からはイギリスで習得した木口木版画とあわせて制作を続けています。

 
 

簡潔で新鮮、物語性のある内容ー美しい黒と繊細に刻まれた線。

 

技術の高さは安定感を生み、見ている人を自由な気持ちで作品に向かい合わせてくれます。

 

静かな画面に心を寄せると、子供の頃に親しんだ童話や物語からイメージした感情がよみがえり、童心にかえると同時に、現実のことなのか想像の世界のことなのか分からなくなってしまう、そんなリアルさえも感じてしまいます。

 
 

今回は、釣谷作品の魅力を紹介したいと思う2つのギャラリーがそれぞれの会場で共同開催いたします。

 

発表初期のものから新作まで、釣谷作品の魅力を幅広くご覧いただける展覧会です。

 

また、銅板、版木、道具などの一部を特別展示いたします。それぞれの空間で釣谷さんの世界をぜひご堪能ください。

 
 

”絵を読む”ことを楽しんでみてはいかがでしょうか?